フォイルSUP(ハイドロフォイルSUP)とは?
フォイルSUPの概要
ハイドロフォイル(水中翼)と呼ばれるフィンが取り付けた特殊なボードにより、波の力を受けるとボード自体が水面から浮上するという不思議な遊び方です。
SUPやサーフボードで波に乗った際、通常は水面の波が崩れるとともに推進力を失い着水していまいますが、ハイドロフォイルを装着したボードは水中の推進力を利用して進むことができます。
さらに、パンピング(上下運動)することで推進力を持続させて別の波に乗り継ぐこともできてしまいます。
注目が集まるフォイルSUP
2018年のM2O※でフォイルクラスが新設されるなど、近年最も注目が集まるSUPの遊び方です。
※M2Oとは、モロカイ・ツー・オアフ・パドルボード・ワールド・チャンピオンシップスの略で、年間200回以上あると言われているSUPの賞金大会の頂点といえる大会のことです。
ハイドロフォイルブームの火付け役はカイ・レニー
ハイドロフォイルボード自体は歴史としては新しくはありませんが、一般的ではありませんでした。
有名なサーファーでSUPワールドカップ初代チャンピオンでもあるカイ・レニーがダウンウィンド
※でハイドロフォイルに乗った姿を動画サイトにアップしたことが、世界的なブームのきっかけになったと言われています。
フォイルSUPとダウンウィンド
今日、ダウンウィンド※をより速くスリリングに楽しみたいという上級者にとって、ハイドロフォイルという遊び方が主流になりつつあります。
※ダウンウィンドとは?
SUPやサーフィンにはダウンウィンドというジャンルの遊び方があります。
SUPはパドルを使って漕ぐことで前に進むことができるため、風が弱くて波もない海面でも楽しむことができます。しかし、SUP上級者の中では追い風に合わせてSUPを漕ぐダウンウィンドという遊び方が注目されています。
フォイルSUP(ハイドロフォイル)が浮く仕組み・原理
ハイドロフォイル(水中翼)というボードの下に取り付けられたフィン状のアタッチメントにより水面下のエネルギーを使って水面と並行に空中を滑走するのですが、従来のサーフィンやSUPでの波乗りとは少々原理が異なります。
通常の波乗りは水面の波が割れる力(ブレイク)を利用して推進力を得ますが、ハイドロフォイルは海中のうねりの力(岸に向かって押し寄せる力)をそのまま貰い受け推進力を得ます。
また、ハイドロフォイルが海中を進むことで揚力(上向きの力)を生み、まるで飛行するかのようにボードを持ち上げます。
その結果、ボードが直接海面に触れることがないため抵抗を受けず、かなりのスピードを生み出すことが可能になります。
フォイルSUPの有名ブランド・メーカー
GO FOIL
ハイドロフォイルのオリジナルスタンダードを作り出した最も有名なハワイ・マウイ島のフォイルブランド・メーカー。
TAKUMA CONCEPT
SUP、サーフィン、カイトなど様々な分野でフォイル開発を行うイノベーティブなブランド。
MFC
トップライダーから支持を集めるブランド。M2M※で上位を独占したことでも注目のブランド。
※M2Mとは、マウイ・ツー・モロカイ(ハワイのマウイ島からモロカイ島の海峡レース)の略
STARBOARD(スターボード)
SUP界の世界標準「STARBOARD(スターボード)」も、フォイルSUPに力を入れ始めています。
Naish(ナッシュ)
人気のNaish(ナッシュ)からもフォイルが出ています。
フォイルが取り付け可能なSUPボード
注意:フォイル別売りで購入する場合は、以下のようなフォイルを取り付けができるボードかをご確認ください!
ハイドロフォイルボードの注意点・危険性
自然の中で楽しむスポーツにはどうしても危険が伴うものですが、特にハイドロフォイルボードは、フィン(水中翼)も大きくスピードが出るため、万が一ぶつかった場合は非常に危険です。通常のサーフィンやSUPとは遊ぶ領域を分けて楽しむなどの配慮が求められます。
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